ALBIT HC-3B pro|ベース低域を守るドライブペダルの新境地
こんにちは、Music Gear Japan 副編集長のNAOTOです。今回は、ALBIT HC-3B proをご紹介します。
ALBIT HC-3B proは、ベースプレイヤーのための専用ドライブペダルです。ベース用のドライブエフェクターは市場に数多くありますが、このモデルが注目される理由は、独自の「Harmonic Clipping – Unbalance Clipping」技術にあります。ベースの命ともいえる低域を保ちながら、豊かな倍音を生成するという、一見相反する要求を両立させた設計が特徴です。
日本の老舗メーカーALBITによる本製品は、2026年10月中旬の発売を予定しており、価格は税込32,300円とのこと。ドライブサウンドを求めながらも、ベースの低域特性を失いたくないプレイヤーにとって、新しい選択肢となる可能性を秘めています。
ALBIT と HC-3B pro の立ち位置
ALBIT は埼玉県草加市に本拠地を置く、日本の真空管機材メーカーです。同社は真空管を搭載したギター・ベース用プリアンプやエフェクターの製造で知られており、高品質なチューブ機材の老舗として業界内での評価を確立しています。こうした真空管機材での実績が、HC-3B pro 開発の背景にあります。
ベース用ドライブペダルの市場は、ここ数年で選択肢が増えてきた領域です。しかし多くのドライブペダルは、ギター用の設計をベース向けに調整したものか、あるいはベースの低域を犠牲にして倍音を強調する傾向にあります。HC-3B pro が開発された背景には、この市場における「ベースの低域を守りながら、豊かな倍音を得たい」というニーズへの応答があるとされています。
Harmonic Clipping – Unbalance Clipping 技術と設計思想
HC-3B pro の核となるのが、ALBIT が独自に開発した「Harmonic Clipping – Unbalance Clipping」技術です。この技術が、従来のベース用ドライブペダルとは異なるアプローチを実現しています。
ベース用ドライブペダルの多くは、信号をクリップさせることで歪みを生成します。しかし一般的なクリッピング回路では、低域と高域がほぼ同じ強度で歪むため、結果としてベースの低域が圧縮されたり、本来の太さが失われたりする傾向にあります。HC-3B pro が採用する Harmonic Clipping – Unbalance Clipping は、この問題に対する解決策として設計されています。
公式の説明によれば、この技術はクリッピングの過程で低域と高域に異なる処理を施すことで、ベースの低域特性を保ちながら高域に豊かな倍音を生成するというものです。つまり、ドライブサウンドの「倍音感」と「低域の太さ」を両立させる設計思想が、この技術の根底にあります。
従来のドライブペダルでは、倍音を豊かにしようとすればするほど、ベースの低域が圧縮されるというトレードオフが存在していました。HC-3B pro はこのトレードオフを回避することを目指した製品といえます。真空管機材での倍音設計に関する ALBIT の知見が、ペダル型のコンパクトな筐体のなかに凝縮されているわけです。
なお、Harmonic Clipping – Unbalance Clipping 技術の詳細な動作原理、クリッピング段数、周波数特性の具体的な分岐ポイントなどについては、公式に公表されていません。また、本製品のコントロール仕様、入出力端子の種類と数、電源方式、本体サイズ、重量といったスペック情報についても、現時点では公式からのアナウンスがありません。
この技術がどのような音響効果をもたらすのか、また実際のセッティングでどの程度の低域保持性能を発揮するのかについては、発売後の実機での検証が待たれるところです。ベースの低域を重視するプレイヤーにとって、この独自技術がどこまで期待に応えるかは、HC-3B pro の市場評価を左右する重要なポイントになるでしょう。
参考リンク
- イケベ楽器 – ALBIT HC-3B pro
- 石橋楽器 – ALBIT HC-3B pro
- 楽天市場 – ALBIT HC-3B pro
- ALBIT 公式サイト – プリアンプ
- ALBIT 公式サイト – 新着情報



