Electro-Harmonix Pico Atomic Cluster:音を“原子レベル”で分解する新次元グリッチ・シンセ
現代的プレイアビリティとアナログ的遊び心を両立した、Picoシリーズ最新ペダル
こんにちは、Music Gear Japan 副編集長のNAOTOです。
今回は、Electro-Harmonix(エレクトロ・ハーモニクス)の新作「Pico Atomic Cluster [Spectral Decomposer]」をご紹介します。
このペダルは、“音を分解して再構築する”というこれまでにないアプローチで、ギターシンセやグリッチサウンドを自在に操る全く新しいタイプのエフェクトです。
EHXの独自アルゴリズムによって入力信号を解析し、共鳴オシレーションとして再構築。
ローファイなグリッチ、オートアルペジオ的な動き、アンビエントなサウンドスケープまでをこの1台で生み出します。
Pico Atomic Clusterの特徴
独自アルゴリズムによる“スペクトル分解”サウンド
Pico Atomic Clusterは、入力信号を周波数成分ごとに分解し、独自のアルゴリズムで再構築することで多層的なトーンを生成します。
単なるピッチシフトやオクターバーではなく、音の「粒」を操作するような感覚で、未知の音世界を創り出すことができます。
グリッチ的な断片的サウンドから、滑らかなシンセパッドまで、設定次第で印象が大きく変わります。
メインコントロール:ATOMSとSPEED
ATOMSノブでは同時発生する共鳴オシレーションの数を調整。
値を上げると自然で豊かなサウンドに、下げるとピクセル化されたようなローファイグリッチトーンになります。
SPEEDノブはオシレーションの更新スピードを制御し、ステップフィルター的なリズムや、カオティックな変化を演出します。
また、タップテンポ入力にも対応しており、テンポに合わせたリズムエフェクトも可能です。
SHARP/SMOOTHモードで質感を切り替え
モードボタンで2種類の変化特性を選択可能。
SHARPモードでは、オシレーションが瞬時に切り替わり、リズミカルでエッジの効いたグリッチ効果を発揮。
SMOOTHモードでは、オシレーションが滑らかに重なり合い、アンビエントで有機的なトーンを作り出します。
音の切り替え方ひとつで、ペダル全体のキャラクターが大きく変化します。
実用的なBLENDとVOLコントロール
エフェクト音と原音のミックスバランスを調整するBLEND、出力レベルを制御するVOLを搭載。
ギターやシンセの入力音量を活かしながら、自然にエフェクトをブレンドできるため、ライブやレコーディングでの使い勝手も抜群です。
製品スペック(抜粋)
モデル名:Electro-Harmonix Pico Atomic Cluster [Spectral Decomposer]
タイプ:グリッチ/シンセ/スペクトル・ディコンポーザー
コントロール:ATOMS、SPEED、VOL、BLEND、MODE(SHARP/SMOOTH)
タップテンポ対応
電源:9V DC
価格:税込¥33,000
実際の使用感
実際に試した印象としては、「ギターというよりもシンセサイザーを弾いているような感覚」。
特に、SPEEDを遅くしてSHARPモードにすると、リズミカルなステップフィルターのような効果が得られ、トラックメイクにも応用できます。
一方でSMOOTHモードでは、倍音が重なり合うような幻想的なパッドサウンドに変化。
アンビエント系やポストロック的なサウンドスケープに最適です。
ペダルボードに加えるだけで、表現の幅が劇的に広がる“音響系クリエイティブツール”。
特にエクスペリメンタルなサウンドを求めるプレイヤーにとっては、これまでのEHXとは一線を画す存在といえるでしょう。
まとめ
Electro-Harmonix Pico Atomic Clusterは、ギターの枠を超えた“音響実験ペダル”の決定版。
グリッチ、オートアルペジオ、シンセパッドといった多様なサウンドを、シンプルな操作で操ることができます。
コンパクトなPicoサイズながら、可能性は無限大。
エレクトロニカやアンビエント、モダンロックなど、ジャンルを問わずサウンドメイクを拡張したいプレイヤーに強くおすすめします。
詳細はこちらをご覧ください:
Electro-Harmonix Pico Atomic Cluster
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