Universal Audio Volt 2 Max:プロ品質の音作りがホームスタジオに
こんにちは、Music Gear Japan 副編集長のNAOTOです。今回は、Universal Audioが2026年10月に発表した新世代Volt Maxシリーズの2入力モデル「Volt 2 Max」をご紹介します。
Volt 2 Maxは、32ビット/192kHzのプロフェッショナルなオーディオ変換に、3モードのトーンシェイピングプリアンプとMax Processingによるオンボード圧縮を搭載した拡張型インターフェースです。初代Volt 276の後継として、ホームスタジオからプロフェッショナルな用途まで対応する一台として注目を集めています。
Universal Audioといえば、60年以上の歴史を持つプロフェッショナルオーディオ機器メーカーの代名詞。これまでエントリーレベルのVoltシリーズは「UA品質をお手頃価格で」という立ち位置でしたが、第2世代ではその哲学をさらに進化させ、録音段階での音作りの自由度を大幅に拡張しました。ADAT光入力による拡張性も加わり、複数の楽器を同時に扱うホームスタジオやプロダクション環境での活躍が期待されます。
60年の歴史を背景に、第2世代へ
Universal Audioは1958年にビル・パットナム・シニアによって創設された、プロフェッショナルオーディオ機器の老舗メーカーです。60年以上にわたり、レコーディングスタジオやマスタリング施設で使用される高品質な機器を世に送り出してきました。
Voltシリーズの初代は2021年に発表されました。当時、Universal Audioはエントリーレベルのユーザーに対して「自社のノウハウを手頃な価格で提供する」というコンセプトで展開。初代Volt 276は2入力のシンプルな構成でしたが、UA品質のプリアンプとシンプルな操作性で好評を得ました。しかし、プロフェッショナルな用途を想定するユーザーからは、より多くの入出力や音作りの幅を求める声もありました。
2026年10月、Universal Audioは第2世代となるVolt Gen 2とVolt Maxシリーズを発表。Volt 2 Maxは初代Volt 276の後継ですが、単なるマイナーチェンジではなく、大幅な機能強化が施されています。最大の変更点は、オーディオ変換を32ビット/192kHzに引き上げたこと、そして音作りの自由度を大きく拡張したことです。
初代では限定的だったトーンシェイピング機能が、第2世代ではWarmth(チューブ)、Focus(ソリッドステート)、Shine(ブリティッシュクラスA)の3モードに拡充されました。これらはそれぞれUA 610チューブプリアンプ、アメリカンソリッドステートコンソール、ブリティッシュクラスA回路に着想を得ており、録音段階で複数のキャラクターから選択できるようになったわけです。さらにMax Processingと呼ばれるオンボード圧縮機能が追加され、1176、LA-2A、VCAスタイルの6つのプリセットが用意されています。
入出力の拡張性も大きく進化しています。初代では限定的だった拡張オプションが、Volt 2 MaxではADAT/S/PDIF光入力を標準搭載。これにより、外部のマイクプリアンプやコンバーターを接続することで、10入力/4出力の構成を実現できます。複数の楽器を同時に録音する必要があるミュージシャンやプロデューサーにとって、実用的な拡張性が備わったといえます。
このタイミングで第2世代が登場した背景には、ホームスタジオの需要拡大とプロフェッショナル志向のユーザーの増加があるとみられます。初代Voltシリーズが一定の評価を得たことで、さらに高度な機能を求めるユーザーへの対応が課題だったのでしょう。Volt 2 Maxは、その橋渡し的な役割を担う製品として位置づけられています。
3つのトーンシェイピングと6つのコンププリセット
Volt 2 Maxの中核をなすのが、トーンシェイピングプリアンプとMax Processingです。公式説明によれば、トーンシェイピングプリアンプは3つのモードを備えており、それぞれ異なるアナログ回路に着想を得ています。
WarmthモードはUA 610チューブプリアンプに基づいており、温かみのあるキャラクターを付与します。Focusモードはアメリカンソリッドステートコンソールに着想を得た、クリアで定位感の高い音作り。ShineモードはブリティッシュクラスA回路をベースにした、艶やかで高域が映える特性です。これら3つのモードを録音段階で選択できるため、マイクやソースの特性に応じた最適な音作りが可能になります。
Max Processingは、オンボードで動作する圧縮機能です。1176 FETコンプレッサー、LA-2A光学コンプレッサー、VCAスタイルのコンプレッサーに基づいた、合計6つのプリセットが用意されています。公式の説明によれば、これらはボーカル、ギター、ベース向けに調整されており、録音時にリアルタイムで圧縮を適用できます。オートゲイン機能とクリップ保護も搭載されており、入力レベルの自動調整とオーバーロード防止が同時に実現されています。
入出力の構成は、10入力/4出力の拡張型です。フロントパネルには2つのマイク/ラインコンボ入力を備え、ADAT/S/PDIF光入力により外部機器との接続が可能。MIDI入出力対応により、DAWやシンセサイザーとの連携もスムーズです。ヘッドフォン出力は2系統用意されており、共有キューミックスで複数のユーザーが異なるミックスを監視できます。ビルトインのトークバックマイクも搭載されているため、アーティストとの通信が容易です。
オーディオ変換は32ビット/192kHzに対応。USB Type-Cによる接続でUSB バスパワーで動作しますが、オプションで外部5V DC電源にも対応しており、安定した電源供給が必要な環境での使用も想定されています。
デモ動画
参考リンク
- Volt 2 Max USB Audio Interface
- Universal Audio erneuert die Volt-Serie mit sechs USB-Audiointerfaces
- Volt Gen 2 & Volt Max interfaces from Universal Audio
- Universal Audio's next generation of Volt audio interfaces offers more ways to shape your sound
- 録る段階で音のキャラを選べる? Universal AudioよりVolt Gen 2/Volt Maxシリーズ発売
- Universal Audio Volt Gen 2 and Volt Max: An Overhaul for the Budget Interface Range



